東京都小学校道徳教育研究会[都小道研]

会長あいさつ

令和5年度 会長あいさつ

 

 新型コロナウイルス感染症が5類感染症の扱いになって1カ月半が過ぎました。学校の教育活動もコロナ禍前に実施できたレベルまでは難しくても様々なことが可能になってきています。しかし、コロナ禍の3年間での学校行事を始めとした教育活動の大きな制限は、地域の「ひと、もの、こと」とのかかわり等に大きな影響を与え、その年代で子供たちが体験しなければならないことの偏りや不足に陥っていることを感じざるを得ません。世界的な紛争も1年を超え、児童自身ではどうしようもない状況が多々あることも引き続いており、児童の心の成長に対する影響は大変大きなものがあります。 都内公立学校では不登校児童が全体の1%を超え、更に増加傾向にある状況です。従来からのいじめに加え、この不登校増加に対応するためにも児童の内面の育ちに大きな役割を果たす道徳教育をより一層重視していくことが引き続き求められています。

 特別の教科 道徳(道徳科)の授業においては、教師は裃(かみしも)を脱いで、児童と共に考え、児童自身が主体的に考えていけるような授業づくりが必要です。まさに、児童が「今週も楽しみだな。」「このことを考えたい。」「みんなと話し合いたい。」という意識で臨む学習にしていく必要があります。 学習指導要領の改訂により道徳の時間が道徳科になって6年目を迎えています。検定教科書の配布により、都内のどの学校でもある一定程度の道徳授業の量的な確保は叶いつつある中、より質的な向上が必要なことは変わりありません。同時に道徳授業の基礎基本を知らずに毎週の授業に悩み、困っている教員も相当数いる実態も未だにあります。本会には、道徳科の特質を踏まえたよりよい道徳授業づくりを行う「深める役割」と、都内公立学校に分かりやすく道徳授業を普及啓発する「広める役割」の両面が強く求められています。今年度も、研究主題は道徳教育と道徳科の共通の目標である「よりよく生きるための基盤となる道徳性を養う」としました。道徳教育・道徳授業の在り方の原点に立つ姿勢をもち、道徳授業が本来もっている「よさ」をさらに充実させていくための研究主題です。

 昨年度の定期総会は3年ぶりの参集開催が叶い、約150名の参加を得ました。さらに研究発表会では、公開授業をこれも3年ぶりに実施し、その後、研究主題に基づいた各部の発表を行い、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官 浅見哲也先生にご講演をいただきました。本年度の総会も参集で開催します。加えて、12月に開催する「関東地区小学校道徳教育研究大会 東京大会」の実行委員会総会も予定しています。7年ぶりの東京大会の大会主題は、都小道研の研究主題と同じ『よりよく生きるための基盤となる道徳性を養う』です。東京大会では都小道研の研究概要の報告を行うと共に、部員による7本の公開授業を予定しています。また、課題別分科会でもできる限り当日の公開授業と結び付けた提案ができるように検討を重ねています。これまでの道徳教育の歴史と研究を振り返り、今後の道徳教育の在り方について考える機会となることを期待しています。

 7年ぶりの関東大会開催の節目の年。都小道研各部の役割の認識をより一層鮮明にし、その役割を果たす中、各部の連携を深め組織全体の結束を高めつつ、研究主題『よりよく生きるための基盤となる道徳性を養う』についての研究を深めていきます。

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