令和6年度 研究主題
研究主題 よりよく生きるための基盤となる道徳性を養う
副 主 題 ~非認知能力の育成と道徳指導の関連~
子供の能力をめぐっては近年、目に見える学力以外の「非認知能力」の重要性が強調されている。
文部科学省によると、認知能力とは知的な力で、知識・技能、思考力等を含み、「非認知能力」は、意欲・意志、自覚し見渡す力、人と協力する力等を含む、としている。
さらに、小学校教育につながる幼児期の学びの特性として、非認知能力を主に次のような3つの観点からまとめている。①自分の目標を目指して粘り強く取り組む。②そのためにやり方を調整し、工夫する。③友達と同じ目標に向けて協力し合う。
これらのことから、非認知能力は物事に対する姿勢や取り組み方、他者との関係の構築などの能力と言えるだろう。
非認知能力が重要視されているのは、この能力が土台となり認知能力を支えており、認知能力を伸ばすためには、非認知能力を伸ばすことが必須だからである。しかも、認知能力と非認知能力は絡み合うように伸びていくことも指摘されている。
小学校段階である児童期においては、子供の世界が大きく広がり、それに応じて、好奇心や発見力、洞察力、想像力など、様々な力も育まれることは周知のとおりである。だからこそ、この時期に非認知能力を高めることは大変重要であり、生涯にわたって能動的に学び続ける力につながる「主体的・対話的で深い学び」を実現させ、よりよく生きる力を育むことができると考えている。
そして、本研究会では、よりよく生きる力を育むために、その基盤となる道徳性を養うべく、令和4年度・5年度の2年間、「よりよく生きるための基盤となる道徳性を養う」を研究主題として掲げ、これに迫るために各部が全力で研究を進めてきた。その成果として、①児童自身が自己を振り返ることができるよう効果的な手だてを施すことで、問題意識をもたせながら自分事として考えさせることができたこと、②教材分析や発問の工夫を通して、広く・深く考えさせることができたこと、③話合いを充実させていくためにも発問の精選が重要であることが明らかになったこと、などが挙げられる。これらのことから、道徳教育の要である道徳科における指導の充実が重要であることも改めて確認することができた。
その上で、さらに突き詰めていく必要があると考える。子供たちに「人としてよりよく生きる上で大切なものとは何か」「自分はどのように生きるべきか」などについて正面から向き合わせてその考えを深め、自らの生き方を育んでいくように強く願っていることに変わりはない。
非認知能力が、物事に対する姿勢や取り組み方、他者との関係の構築などの能力であるならば、これと道徳性が関連していることが推測される。非認知能力の育成のために、本研究会が積み上げてきた研究の成果を生かすことができると期待するものである。
そこで、ATの発達や変化の激しい時代を生き抜くためにも、全都60万人の児童に「よりよく生きること」について真っすぐに向き合わせるためにも、研究主題を引き続き「よりよく生きるための基盤となる道徳性を養う」とし、副主題を「非認知能力の育成と道徳指導の関連」と設定することとした。
今年度も都小道研の調査部、研究部、研修部、事業部の各部が、ますます連携を深めながら組織的な研究活動に取り組んでいく。さらに、会計部、総務部、庶務部、渉外部、広報部の各部が研究活動を支えるとともに、研究内容を都内各校へと広く浸透させ、都小道研の研究活動の統一を図っていくこととする。
≪参考≫
・小学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編 平成29年7月 文部科学省
・中央審議会 初等中等教育分科会 幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会
―第2回会議までの主な意見等の整理― 令和3年 文部科学省
副 主 題 ~非認知能力の育成と道徳指導の関連~
子供の能力をめぐっては近年、目に見える学力以外の「非認知能力」の重要性が強調されている。
文部科学省によると、認知能力とは知的な力で、知識・技能、思考力等を含み、「非認知能力」は、意欲・意志、自覚し見渡す力、人と協力する力等を含む、としている。
さらに、小学校教育につながる幼児期の学びの特性として、非認知能力を主に次のような3つの観点からまとめている。①自分の目標を目指して粘り強く取り組む。②そのためにやり方を調整し、工夫する。③友達と同じ目標に向けて協力し合う。
これらのことから、非認知能力は物事に対する姿勢や取り組み方、他者との関係の構築などの能力と言えるだろう。
非認知能力が重要視されているのは、この能力が土台となり認知能力を支えており、認知能力を伸ばすためには、非認知能力を伸ばすことが必須だからである。しかも、認知能力と非認知能力は絡み合うように伸びていくことも指摘されている。
小学校段階である児童期においては、子供の世界が大きく広がり、それに応じて、好奇心や発見力、洞察力、想像力など、様々な力も育まれることは周知のとおりである。だからこそ、この時期に非認知能力を高めることは大変重要であり、生涯にわたって能動的に学び続ける力につながる「主体的・対話的で深い学び」を実現させ、よりよく生きる力を育むことができると考えている。
そして、本研究会では、よりよく生きる力を育むために、その基盤となる道徳性を養うべく、令和4年度・5年度の2年間、「よりよく生きるための基盤となる道徳性を養う」を研究主題として掲げ、これに迫るために各部が全力で研究を進めてきた。その成果として、①児童自身が自己を振り返ることができるよう効果的な手だてを施すことで、問題意識をもたせながら自分事として考えさせることができたこと、②教材分析や発問の工夫を通して、広く・深く考えさせることができたこと、③話合いを充実させていくためにも発問の精選が重要であることが明らかになったこと、などが挙げられる。これらのことから、道徳教育の要である道徳科における指導の充実が重要であることも改めて確認することができた。
その上で、さらに突き詰めていく必要があると考える。子供たちに「人としてよりよく生きる上で大切なものとは何か」「自分はどのように生きるべきか」などについて正面から向き合わせてその考えを深め、自らの生き方を育んでいくように強く願っていることに変わりはない。
非認知能力が、物事に対する姿勢や取り組み方、他者との関係の構築などの能力であるならば、これと道徳性が関連していることが推測される。非認知能力の育成のために、本研究会が積み上げてきた研究の成果を生かすことができると期待するものである。
そこで、ATの発達や変化の激しい時代を生き抜くためにも、全都60万人の児童に「よりよく生きること」について真っすぐに向き合わせるためにも、研究主題を引き続き「よりよく生きるための基盤となる道徳性を養う」とし、副主題を「非認知能力の育成と道徳指導の関連」と設定することとした。
今年度も都小道研の調査部、研究部、研修部、事業部の各部が、ますます連携を深めながら組織的な研究活動に取り組んでいく。さらに、会計部、総務部、庶務部、渉外部、広報部の各部が研究活動を支えるとともに、研究内容を都内各校へと広く浸透させ、都小道研の研究活動の統一を図っていくこととする。
≪参考≫
・小学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編 平成29年7月 文部科学省
・中央審議会 初等中等教育分科会 幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会
―第2回会議までの主な意見等の整理― 令和3年 文部科学省